「衣替え」と聞くと、あなたはどんなイメージがありますか?
大昔の習慣?
クローゼットを整理すること?
とにかくめんどくさいこと?
などなど、もしかしたら、どちらかと言えばネガティブなイメージを持っておられるかもしれません。
実際、大手の住宅会社のアンケートによると、半数以上の人が「衣替えはできればしたくない」と感じているそうです。
衣替えって確かにめんどくさいですけど、したほうがいいんでしょうかね。
それと、そもそも衣替えって、いつから始まった習慣なんでしょうか?気になったので調べてみました。
意外と古い衣替えの歴史を知れば、もしかしたら衣替えのイメージが変わるかもしれません。
この記事では、衣替えの習慣が始まったのはいつなのか?その歴史と、衣替えをするメリットについて取り上げたいと思います。
ぜひ最後までご覧くださいね!
目次
衣替えとは
衣替えの習慣が始まったのはいつなのかに触れる前に、そもそも衣替えとはなんなのでしょうか。
衣替えとは、季節の変わり目に、衣服を季節に合ったものに変化させることを言います。
冬服や夏服をクリーニングに出したり、クローゼットの整理整頓をすることですね。
これら一連の作業を衣替えと呼びます。
ちなみに、昔は、夏に向けて着物の中にある綿を抜き、冬に向けて着物の中に綿を入れることを衣替えと呼んでいたそうです。
季節の変わり目なので、春から夏に変わる6月の初めや、夏から秋・冬の気候に変わり始める10月の初めに衣替えを行なう地域が多いですが、実ははっきりとした決まりはありません。
制服のある学校では、6月に冬服から夏服へ、10月に夏服から冬服に変更するよう校則を設けているところもあるようですけどね。
衣替えが始まったのは平安時代
衣替えの習慣が始まったのはいつか、いよいよ本題に入りますが、それは平安時代に中国から日本に伝わったとされています。
着物がとても貴重だった当時、温暖の差が激しい日本で1年間を快適に過ごせるように着物を変化させるこの方法は、とても画期的でした。
それまでは、着る服の枚数で気温に対処するしかなかったからです。
天皇が住む皇居の中では、国を繁栄させるためにたくさんの宮中行事が行われていましたが、この新しく画期的な衣替えの風習は、宮中行事のひとつに追加されるようになりました。
宮中の中で衣替えは「更衣」と呼ばれていましたが、女官の仕事に「更衣」がすでにあったので、紛らわしくならないように、衣服を入れ替える習慣は「衣替え」と呼ばれるようになりました。
平安時代、衣替えの習慣は主に宮中で行なわれていましたが、江戸時代になると、庶民の間にも浸透していったようです。
衣替えは日本特有の文化
衣替えがいつ始まったのか、それは平安時代で、かなり歴史ある行事であることがわかりましたが、衣替えは日本特有の文化なんだと思います。
四季がある国は世界にたくさんありますが、海に囲まれた島国の日本は、他の国より四季がよりハッキリ現れると言われています。
また、日本は昔から四季の移り変わりを楽しむ国として知られています。現に我々も春夏秋冬を非常に楽しみにしてますよね。
夏が来れば、秋冬が恋しくなりますし、逆もまた然りです。
衣替えの習慣は中国から伝わったものですが、平安時代から現在まで変わらずこの習慣が続いているのは、季節の変わり目を大切にする日本特有の文化にピッタリだったからかもしれませんね。
衣替えにはメリットがたくさんある
衣替えの習慣がいつ始まったのか、その歴史は1000年以上続いているわけですが、このように昔から続く習慣だったとしても、実際に今でも衣替えをきちんとしている家庭は少なくなっているようです。
めんどくさいというイメージがあるのかもしれません。
春夏でも冷房の効いた室内に入れば肌寒さを感じる時もありますし、秋冬であっても部屋の中は暖かく半袖で過ごしている人もいると思います。
そのため、クローゼットの中はオールシーズン対応の服のラインナップを常備しており、わざわざ衣替えをする必要なんてないよ、と考えている方も多いでしょう。
でも実は、衣替えにはメリットがたくさんあるんです。
いくつかをご紹介しますね。
気分がリセットされる
衣替えのメリット一つ目は、「気分がリセットされる」です。
クローゼットやタンスの中に眠っている衣服を全部出して整理するので、衣替えは不要な服を捨てるきっかけになります。
いわゆる断捨離というやつですね。
服の量が少なくなれば、残った服を大切に扱い、お気に入りの服が改めて見つかるかもしれません。
クローゼットがスッキリしたら、気分も晴れ晴れとして気持ちがいいですしね。
掃除が楽になる
衣替えのメリット二つ目は、「掃除が楽になる」です。
衣替えをすると、自分の持ち物を定期的に整理整頓できるので、クローゼットの中はもとより、家の中をいつも綺麗な状態に保つことができます。
清潔な状態が維持出来たら、毎日の掃除や大掃除も苦になりませんね。
ミニマリストになれる
衣替えのメリット三つ目は、「ミニマリストになれる」です。
必要なものだけで暮らすシンプルな生活をする人をミニマリストと言います。
シンプルな生活をすると、無駄遣いが減るので節約でき、物が少ないので清潔な部屋を保つことができ、結果的に心にゆとりができます。
実際、家の中に物が多い人はそうでない人に比べてストレスを引き起こしやすく、うつ病などの精神疾患になりやすいと言われています。
こんなふうにメンタルに良い影響を与える衣替えには、大きなメリットがあると言えますね。
まとめ
衣替えの習慣が始まったのはいつなのか?その歴史と、衣替えをするメリットについてみてきました。
衣替えの歴史は、平安時代から長く続く習慣・文化です。
衣替えはめんどくさいと思うかもしれませんが、実は役立つメリットも沢山ありますね。
節約もできてメンタルにも良い影響を及ぼす衣替え。毎年訪れる、衣替えのシーズンです。やったことのない人はチャレンジしてみてくださいね。